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5年前に出会っていたんだね!
2011年の大震災・原発事故の時に、福島県では避難生活を余儀なくされた人達が10万人以上いました。ここ白河でも市の運動公園の施設が、その人達の避難場所として使用されていました。
施設にはここで生活されている人達に対する心や体のケア―を、行いたいというボランティアの人達も集まって来ていました。そのボランティアの中の一人にAさんがいました。偶然ですが、その時Aさんと一緒になって皆様の体のケア―をさせていただきました(?)。
Aさんはカイロプラクティクの資格で来ていた、福祉施設で働く20代の若者でした。何か自分にできることはないか、という熱い思い一つで来られたそうです。
ボランティアを終えて、Aさんと少々立ち話をしてから分かれました。今思い出すと、カイロで独立したいと思っているができるかどうか、という不安を抱えていたようなぼんやりとした記憶しかありません。
そのAさんが6月からここに治療に来られました。色々と話をしているうちに、避難場でのボランティアの話が出てきました。その時になって初めてAさんに会っていたことを思い出したのです。カイロで経験もなく突然ボランティアに来た無謀だが、熱い若者・・・。
突然ですが、5年前の不安そうな若者と話している自分の姿も蘇りました。
当時は実は私も不安の中にいたのです。一つは先行きの不安。もう一つはボランティアとして行ってもそこにいる人達に何もできない自分への苛立ちと失望、焦燥感。はりを受けてくれる人もほとんどいませんでした。
何でもやりますよと言って、マッサージやストレッチもしましたが、やっている実感が湧いてこないのです。元気や勇気を与えるなど、とんでもありません。暗く沈んでいる人達を目の前にして只々無力を感じている自分がいました。
そんな精神状況の中で会ったAさんですから、記憶に残っていなくても不思議はないかもしれません。
Aさんもこの5年の間に色々あったそうです。1度福島を離れたのですが、もう一度福島で生きてみようと今ここで頑張っています。
そして、この治療院で再会しました。鳥肌ものです!
5年の月日が流れました。お互いに心(内側)の変化があったなあということは、分かります。
この再会に感謝しています。
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